【第10回】ものづくりの背景を知ることの大切さ。

書き手 代表 中村恒星

 

「もの」に隠されたストーリー

「もの」には必ずストーリーがある。

今日、あなたが手に取ったものには、全てストーリーが存在する。

なにも良いものだから、高級なものだからだけではない。
粗悪なもの、安いものにも、そのもの独自のストーリーがある。

そして、SNSの発達により、ものがもつストーリーが大きく可視化されてきた。

可視化が良い方向にはたらいたもの、悪い方向にはたらいたもの。
いろんなものがあるだろう。

良くも悪くも全てが見えるようになってきた。

今日あなたが手に取ったものにはどんなストーリーが存在するだろうか。

 

中学のときの担任は100均のものは買わないと言った。

僕の中学の時の担任の先生はそう言っていた。
「海外の工場で、安い人件費で働いている人が作っている商品だ。」
という理由で。

正直、14歳の僕には言っている意味が、理解できなかった。

安いからいいじゃないかと思っていた。
でも、10年の月日を経て、その先生の言っていたことの意味がわかるようになった。

安いもの、高いもの。
両者ともに理由がある。

日本は物価が安い。
インバウンドがたくさん日本に来るのは、物価が安いから。
安くて品質がいいものというのがある種の価値になっている部分もある。

でも、安く提供できることの裏にはなにか理由があるのではないか、とも考えるようになった。

「安くて品質がいいもの」は果たして正義か?

 

ファクトリエの山田さんを知って気づいたこと。

先日、東京でファクトリエというアパレルブランドの経営者の山田さんにお会いさせていただいた。

ファクトリエは、日本の衣服を製造している小さな町工場が、大きな企業の下請けになってしまっている状況を変えるべく、立ち上がったアパレル ブランドです。

日本の町工場的な縫製工場は、本当に高い技術がある。
でも、その技術が生かされる世の中になっていない。

そこで、こだわりの服を工場と二人三脚で開発し、販売している。
そして、工場にも適切な利益が出るように、価格設計もしている。

良いものを、適切な価格で。そして、購入者にも喜びを。

まさに三方良しの美しい、事業だと感じた。

実際に、銀座にあるお店にもお伺いさせていただき、商品を手に取らせていただいた。
職人さんの技術と温もり、確かな品質を感じる素晴らしい製品だった。

本当にいいものを、適正な価格で。

そこには、しっかりした理由がある。
それを感じた瞬間だった。

そして、お客さんは、製品の品質ももちろんのこと、工場も応援する気持ちで購入してくださる。

衣服を介して温かい空間が生まれているように感じた。
すてきな空間だった。

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ファクトリエさんのサイトはこちらから。
https://factelier.com/

 

「もの」に隠された背景を知るようになってから、世界が変わって見えるようになった。

今あなたが見ているもの、今日出会ったもの。
すべてにストーリーがある。
価格が安くても、高くてもストーリーがある。

一歩立ち止まって、考えてみると、世の中が今までとは違う景色で見える。

そして、大量生産大量消費時代とは雰囲気の異なる、これからの資本主義の形の生産・消費行動がより一層大事になってくるのでないかと思っています。

 

代表 中村恒星