世の中にない全く新しいものを作る時は、道標がなく相当の苦労を要する。
andewを作るとき、レシピを決めるのがいちばん大変でした。
「栄養をぜんぶ入れたい」という気持ちは最初からありました。アーモンド、チアシード、きなこ、ココナツ、ポピーシード、抹茶、昆布——。食材を一つひとつ選ぶのは楽しかった。でも、それをチョコレートとして「おいしく」まとめることが、想像以上に難しかった。
食材が増えるほど、味が濁る。
栄養のためにと入れた素材が、食感を崩す。
バランスを取ろうとすると、どこかが犠牲になる。
何度も試作を繰り返しました。
一緒に開発してくれたショコラティエの方は、この道のプロです。
きなこ、チアシード、昆布。そういう素材がチョコレートに入るのは、その方にとっても初めての経験でした。
「扱いが難しくて、最初は本当に苦労しました」
と後から聞きました。当時は嫌な顔ひとつせず、ただ黙々と試作を続けてくれていた。
何度も失敗して、ようやくたどり着いたレシピがあります。
素材の配合、混ぜる順番、温度、時間。どれか一つでもズレると、味も食感も変わる。その繊細なバランスを、試作を重ねながら少しずつ見つけていきました。
完成したとき、ショコラティエの方がこう言いました。
「こんなに色々な食材が入ったチョコレートは、これまで作ったことがありませんでした」
その言葉が、正直いちばんうれしかった。
今もレシピは変わっていません。
何百回も失敗して、やっとたどり着いた配合だから。そこに自信があるから。
あなたが手にしているandewの一かけには、その試行錯誤がそのまま入っています。
少しだけ、そのことを思いながら食べてもらえたら、うれしいです。

